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都会の中の分水嶺 2010927() 


スキー仲間の尾藤峯夫さんから、「都会の中の分水嶺」という公開講座に誘われました。 開催は来月の後半ですが、私と同じように、こんなことを考えている人がよくぞいるものだと驚くと共に興味が沸きました。 普通には「分水嶺」を話題にするのは、太平洋と日本海を分けるいわゆる「日本列島中央分水嶺」や、太平洋と大西洋を分ける「南北アメリカ大陸大分水嶺」、そして、地中海と北海を分ける「ヨーロッパ大分水嶺」、さらに北極海とインド洋を分ける「ヒマラヤ分水嶺」など、大きな分水嶺なのですが、私の家が北側の今井川・帷子川水系と、南側の大岡川水系の分水嶺上にあるものですので、小さい、本当に小さい分水嶺にも大いにこだわっています。 尾藤さんがそんな私をよくご存知なので、この公開講座のチラシを見つけてくれたのだと思います。

 

この講座は横浜市瀬谷区の中学校で行われます。 尾藤さんがお住まいのこの地域は、私はよく知っているのですが、立派な分水嶺です。  しかも堂々たる、東京湾と相模湾を隔てる、立派な分水嶺です。 下の図の赤い線が分水嶺です。 この図の上半分の現在も家屋がほとんど建てられていない広大な土地はかつて日本海軍の基地で戦後米軍に接収されていました。 名門の程ヶ谷カントリー倶楽部の敷地も米軍の将校クラブとそのゴルフ場として接収されていました。

 

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もっともこのあたり、標高が低いなだらかな丘陵なので、お住まいの方にとっては、分水嶺という認識もイメージもわかないと思います。 分水嶺というよりも分水界と言ったほうが分かりやすいと思います。 右側が東京湾に注ぐ帷子川水系、左側が相模湾に注ぐ境川水系です。  米軍の通信施設や、川井浄水場がこの分水嶺上にあること、それに当然のことながら昔は国境、今は行政区域の境界となっていることからも、分水嶺の近代的な位置づけがお分かりいただけると思います。 水は高い方から低いほうへ流れるということの、物理上ではない重要な意味を考えさせてくれます。 もっともそれに挑戦したのが、古代ローマの都市の水道橋やサイホンであり、噴水であり、ヨーロッパ中に張り巡らされている運河であり、地下水道トンネル (例えば、日本海側の阿賀野川水系の鶴沼川にあるダム湖の羽鳥湖の水をトンネルで太平洋側の隅戸川に放流している。  同じく阿賀野川水系に属する猪苗代湖の水を太平洋側の安積原野に流している安積疎水や、船での行き来も可能な琵琶湖疎水)であり、揚水発電所などです。

 

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