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2013111()

クラビノーバ大修理 Repair of Yamaha Clavinova


20029月に購入して結構いろいろなことに使っているヤマハの電子ピアノ、クラビノーバ (CLP-170) 半年程前から具合が悪くなっていました。 一つはキーをやさしく押してもとんでもなく大きな音が出るキーが出てきたこと、もう一つはキーを強く押さえた時に中で何かがぶつかってカタッという音が出るようになったことです。

 

  

 

インターネットでキーワードとして、 「クラビノーバ」と「修理」 の2語を入力して検索すると、この機種 (CLP-170) でこれと全く同じ症状を紹介するサイトが3つも出てきて、その不具合の原因と修理の方法がこと細かく写真と共に説明されていました。 ということはいろいろな機種が発売されているクラビノーバでも、この機種だけが、必ずこれと同じ不具合が発生するということです。 

 

さて、この情報でその不具合の原因と修理方法が分かったので、きょうの午後チャレンジした分解修理の過程をご紹介します。 作業中の各段階の写真を撮って記録したのですが、妻がそのカメラを持って泊りがけで出かけてしまったので写真は後ほど掲載します。 

 

音が大きくなる原因はキーの速度を検知するセンサーの接点 (一つのキーに3つのセンサーが付いている) の汚れです。 インターネット情報に従って本体を注意深く分解しました。 キーボード全体を本体から分離して、キーボードと、その裏のIC基盤の速度検知用の接点との間に挿入してあるメンブレン (パソコンのキーボードの各キーに付いているメンブレンと同じ構造、1オクターブごとに1枚にまとめられている) を取り出して中性洗剤で洗浄し、またIC基盤の金メッキしてある接点 (88 x 3 = 264個ある) をアルコールで清浄にしました。 通常の使用方法ではメンテナンスできない部分であり、ピアノのキータッチは演奏上大変重要な表現技術なので、この不具合が1ヶ所でも、1回でも発生したら楽器としては全く使い物にならないので深刻な欠陥です。

 

もう一つの別の不具合である「キーを叩いた時に発生するノイズ」はそれぞれのキーの動きに連動して動くハンマーの先を受け止めるストッパのフェルトがバーから剥離して落下していたためです。 フェルトはポリウレタンフォームテープ (窓のすきま風を防止するあれと全く同じもの) を介してバーに固定してあるが、そのポリウレタンフォームが加水分解で経年劣化してボロボロになってフェルト全体がバーから外れて落下したものです。 これは使用材料の選択や固定方法を誤った完全な設計ミスです。 

 

一仕事やり遂げたので快感です。

 

普通のピアノには相当の配慮を払う世界一の楽器メーカーであるヤマハの 「所詮『電子』ピアノ」という消費者を甘く見ている姿勢がうかがえます。 そして私の自論である「電子機器の脆さ」、「経済 (金儲け) 優先の社会」を実証した好事例になりました。  修理を完了して元通りに組立てて復旧したことを確認しました。  完全に直りました。 ヤマハに修理に出したら5,6万円は取られただろうと思います。 まだまだ買い換えませんよ。 だけど次は「電子」を使わない「普通のピアノ」が欲しい。

 

 

この小型のアップライトピアノ (ヤマハ) は私が24歳、まだ独身で会社の寮にいる時 (1967) に新品を17万円で買ったもので、2002年頃には少し具合が悪くなってきたので、このクラビノーバと入れ替えるまで使っていたものです。 ピアノ引取り業者に無料で差し出しましたが、業者によると東南アジアに輸出されてその後も使われたようです。 少しお金を出してメンテナンスや修理したら今でも我が家で使えたのにと少し悔やんでいます。

 

分解修理の各段階の写真です。 写真をクリックすると拡大します。

 

後面のネジ3本を外し、上蓋を前にずらすと上蓋が外れます。 側面上部についている鍵盤カバー留め具を外してカバーを外します。 

白・緑・赤のテープ状のものがキーハンマーを受けるフェルトでバーから剥離して落下しています。

コントロールパネルを固定しているネジと鍵盤を固定しているネジを外します。 鍵盤は後に押して前を持ち上げると外れます。

鍵盤と本体を接続しているケーブルです。 これを外すと本体から鍵盤を分離できます。

鍵盤を外すとこういう状態になります。 ほこりは入っていませんでした。

外した長尺パーツを立てかけました。

左から
鍵盤
(裏側)
鍵盤カバーと取り出したフェルトテープ
上蓋

写真を拡大するとフェルトテープのポリウレタンフォームが劣化している状態が良く見えます。

IC基盤とキーメンブレン。 キーの最も手前の裏側に取り付けられているプラスチックの突起がメンブレンを叩き、メンブレン裏側の3つの突起がそれぞれの接点に接触します。 その接触時間差によって音の強弱を決定します。

メンブレンを外すとIC基盤の接点が見えます。 金メッキしてあります。 レンズクリーナーの液とクリーニングペーパーで接点を拭います。
写真を拡大するとキーボード下の内部に小さい黒いものがたくさん見えますがこれはポリウレタンフォームが劣化して剥がれ落ちた屑です。 掃除機で除去しました。

メンブレンは洗面台のシンクに温水を張って、中性洗剤で洗います。

洗浄が終わったメンブレンです。 表面が鍵盤が当たる側です。 ブロワーは水滴除去のために使いました。

拡大写真

メンブレンの裏側、接点に当たる側

拡大写真。 3つづつ突起が出ています。 この突起の先端は導電性のあるものだと思います。

脱落したフェルトテープの赤い方が鍵盤バーに接着してある側です。 劣化してボロボロになったポリウレタンフォームテープ () を剥がしているところです。 なぜ3層になっているかわかりません。 フェルトの固さが異なるのでしょう。

新しいポリウレタンフォームテープ (グレー・やはりすき間風を防ぐもの) を両面テープでフェルトテープに貼りつけてからキーボードバーに接着し直しました。
下の方で光っている棒がハンマーです。 針金を曲げたものです。 黒いのが黒鍵用です。 ハンマーの下の黄色いのはキーを離したときにハンマーの先が落ち着くフェルトです。

  

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