チェコ便り

No.52

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1995年02月

1日(水) 事務所内の風景
2日(木) 日揮の電子フォーラム
3日(金) 街路樹が一斉に芽吹き始めた
4日(土) 何もないが
5日(日) 「生協」で食べました
6日(月) 今日も寒かった!!
7日(火) パルドゥビッツェ・フィルハーモニー
8日(水) ボヘミアグラス買ってきました。
9日(木) グラスはだめ?
10日(金) 食パン
11日(土) スタートライン
12日(日) 本日本番初日
13日(月) へそ曲りの戯言
14日(火) テレマン協会と夙川教会
15日(水) テレマン協会と夙川教会(返答)
16日(木) 副本部長のHiさんが来た
17日(金) 慶応1次試験問題
18日(土) こちらからクイズ
19日(日) TEXT放送
20日(月) 慶応1次発表
21日(火) 美しいソプラノ
22日(水) 素晴らしい花瓶
23日(木) 一時帰国予定
24日(金) スメタナ
25日(土) とりあえず、合格!!
26日(日) インターネットの事
27日(月) チケット入手
28日(火) 明日は卒業式

  

 

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1995年2月1日(水)

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更新

事務所内の風景


TO:M&A

SUB:事務所内の風景

 

2月1日(水)

 

チェコでの新しいジョブの見積りが始まったことは何度かこれまで書いた。  一人ここに残ったNk君 (*見積りジョブの担当者) がYH君 (*現行のプロジェクトの責任者 プロジェクトマネージャ) に、「Nさん(*私のこと)をこの仕事で使って良いか」と聞いたら「良い」と応えたとの事だが、それはとんでもない間違いで、私は今動いている「オパトヴィツェプロジェクト」の工程を整える事と顧客への請負金の請求の滞りを解消する目的の為に急遽派遣されているのであって、決してYH君が好きなように私を動かす権限はない。 またこの新しい見積りはYo君が責任者であって、その点でもYH君の暴走が気になる。  今まで、原子力本部ではその辺が曖昧で組織論が確立されていない。 久しぶりにはっきりと物申した。  今、Nk君がマルケタにコピーをとらせていたらIT君 (*現行のプロジェクトの副責任者 プロジェクトコントロールマネージャ) が怒った(IT君の方がずっと若いのに、若いものを叱り付けるような口調で)。 Nk君も日本の感覚で女性と見ると雑用係と思い込んでいるのも悪い。 それよりもIT君やYH君がNk君にこの事務所のルールを教えていないのが悪い。 マルケタの当惑した表情、「全く日本人とはわけのわからない人達だ」とも言いたげで。  同じ部(海外プロジェクト部)の仕事なのに、互いに牽制しあい、いがみ合っているのを見る。 

 

きのう、KNさん(*私の所属している「ジオシステムプロジェクト部」の部長兼原子力本部副本部長)宛に駐在報告を社内電子メールで送った。 こちらの状況、問題点をはっきりと、詳細に記載したので、かなり長い報告になった。 とくに、このプロジェクトの業務上の問題点のみなず、駐在メンバーの態度、資質にまで言及した。  久し振りに、言いたい事をはっきりと書いたが、これを横浜のマネジメントがしっかりと受け止めれば、変化が起こるだろうし、変化させないといけないと考えている。  ラス・カサスの心境。 おおげさすぎるか (^_^;) 歴史が証明する。 

 

以下、報告内容から業務以外の部分の抜粋。

 

********************************************* 

 

2.PM の責任(以下すべて本部レベルで把握済みかもしれませんが)

 

YH PM (*PM=プロジェクトマネージャ  当該受注プロジェクトの責任者) は表面上は大変 AGRESSIVE に見えるが、このプロジェクトの総責任者として、どちらかというと「おおざっぱ」で「大声管理」の側面が強い。 データは「コストサマリー」と「今月出図予定表」ぐらいしか見ていないのではないか。 しゃべっている時間が多い。  また、就業時間内の昼間に自分の机に足をあげて眠り込んでいたのはチェコの人に誤った日本のマネージャ像を与えた。  駐在員に対しては、業務上だけでなく、私的な部分までも管理・支配しており、プライバシーが守られていない。 これは彼に次ぐIT PCM (*PCM=プロジェクトコントロールマネージャ 受注プロジェクトのコストと工程管理の責任者)についても同様の傾向が強く、外部の人達(日本人、外国人)から見て、驚きの対象となっている。 駐在員は夕食も常に一緒で、休日もほとんど同一行動で、眠る時間以外はYH、ITの号令と指図で動いているような状況である。(いい大人が大学生の合宿でもあるまい) 

 

言葉使いの悪いのは直らないかも知れないが、現在この事務所のチェコ人秘書(ドヴォルジャコヴァさん・事務所の経理を担当)との間が険悪である。 互いに「ののしりあい」という感じの会話であり、まゆをひそめたくなる。 どちらが悪いのか知らないが、日本語が理解出来ない事をいい事に事務所内で「ばあさん」とか「あのばばあ」などの表現を使うのは、事務所責任者として、あるまじき態度である(ITについても同様)。 外国人をその後進性(これは誤解。 実は文化・歴史の違い)をもって卑下する態度は言葉が通じなくても相手に伝わるもので差し控えるべきである。 チェコの人達は大変プライドが高く、表面上には出さないが、日本人の悪い面としてチェコ人の間に誤解とともにどんどんと伝搬していく。  二人の若いチェコ女性がおり、その能力は確かに大きな差があることは否めない。 しかしながら、この二人に対する態度に大きな差がある。 片や命令口調、片や懇願口調、アメリカなら差別待遇で訴えられてもおかしくない。  

 

このプロジェクトは決してやさしいものではなく、現に工程の遅れ、客先との確執、実行コストの大幅削減と、赤字の低減など、PM の責任は重い。  この困難な時期に同じチェコで同様の脱硫装置(MELNIK)の見積りが始まったが、自身の足元に火がついているこの状況に、そちらの方に多くの時間を割いているのは解せない。 しかも上部から指示を受けておらず、この見積りの責任者(Yo)がこちらに出張する機会を捉え、客先や商事会社などに自分が先頭に立ち、自分がこの見積りの責任者であるかのような態度で同行するのはまずいと思われる。 同じ土地、同じような装置の先行経験者として協力するのは必要であるが、今のやり方は、「おれ(と、自分の仲間)のいう通りにやるか、さもなくば妨害もしくは非協力」とすら感ずる。 筆者の誤解であればさいわいである。 Yo(*ミェルニークプロジェクトの見積り業務責任者)が憤慨して、「こんな仕事をやっていられるか」と吐き出すように言い残してこの地を離れたことが、この当たりの状況を正直に語っている。  ミェルニークの見積りの体制についての筆者がこの地から見た見解は別途報告します。 

 

3.他のメンバーのこと 

 

PROJECT CONTROL MANAGER であるITは、今回、私が来てサポートすべきこの困難な問題に関して全く手を引いてしまっており、誰が一体このプロジェクトをコントロールする責任を有しているのか大いに疑問である。 どうも、エンジニアリング業務に立ち入ってしまって、肝心の PCM 業務を放棄してしまったように見える。

 

一方 ENGINEERING MANAGER であるKuは、設計業務そのものに没頭しており、マネジメントをしている気配がない。 出図工程、作成分担、 詳細設計全般、WBS 概念、ハードウェア(特にプロセス機器以外)の知識、等々 EM が当然把握してなくてならない項目についての知識が欠如している。 どうも詳細設計(CHEMING 社)からのプロセス設計に関する質問の対応に追われているような気配。 他の現場の見学に行った時に、見るもの、見るものに一つずつ驚いていたところをみると、どうもこれまでプラントそのものを見た事がないのではないかと勘繰ってしまう。 また、これまでは大変丁寧な人柄だったのに、最近、YH、ITの横柄な態度に影響を受けているのか、言葉使いが乱暴になってきたのが気になる。 

 

調達と建設を経験のある国際事業本部に任せたのは正解であると思う。 残念ながらプロジェクトマネジメントもそうするべきだったかもしれない。 エンジニアリングはこのジョブで必要なのは設計者よりもエンジニアリングマネジメント機能である事と判断すると、ミススタッフィングのきらいがある。

 

 ***********************************************

 

ここに引用しなかった業務上の問題点はもっと深刻で、はっきりと伝えたから、これで、なんの手もうたれないのであれば、KNさん(*私の所属する部門の上司で、かつこのプロジェクトも統括する副本部長)も、MMさん(*このプロジェクト担当部の部長)も、また、原子力本部もおしまいだろう。  (** KN氏もMM氏も共にMの同期入社の社員でMとも親しい)

 

さて、楽しい話し。 

 

先週末から、「生協夕食」や「合同夕食」をやめているので、夜は一人でレストランか自分で作る事にしている。 八百屋をさがしだしてレタスを求めたが、普通の八百屋には冬にはレタスが無い事が分かった。  自然の野菜しか供給されないとのこと。 なるほど。 なるほど。  ということで野菜の種類は少ないが,しかたがない。 他に、にんじん、白菜、キャベツ、もちろんジャガイモ、それにあまり見た事のない野菜。 たまにブロッコリとカリフラワー。 果物は、オレンジ、ミカン、リンゴ、バナナなど。  そこで、ブロッコリとトマト(これは輸入かも)を買い、それにフランクフルトソーセージとパン。 うまい、うまい、うまい、うまい、うまい、うまーーーーーーーい。

 

これまで、そちらへ送ったフィルムの写真のうち良いものと私の写っているものを焼き増しして送ってください。 くどいようですが、雪の牧場の写真は四切り位に引き伸ばして、額に入れて飾っておいてください。

  

一輪ざしは日揮の横浜でジオシステムプロジェクト部(*私の部)の Aoさん (*部付の秘書) に渡してもらうので、Kにスクータで取りに行ってもらってください。 いつになるかは後で連絡します。 

 

それでは、 Dobrou noc.

 


 TO:M

SUB:楽譜受け取りました。 (横浜へのみ送信)

 

今、楽譜を受け取りました。  封筒のたくさんの切手は早速ドヴォルジャコヴァさんが関心を示し封筒を欲しいとのことで、よろこんで差し上げました。

 


FROM:M

95/02/01 21:29

題名:今日から2月

 

早いもので今日から2月です。 Kは今日から自宅学習でしたが、なんだか締まらない1日になっていたようです。 これからは、気分転換も必要になるので、図書館行きを勧めています。 取り合えず明日は私が休みなので、明後日の金曜には保土ヶ谷青少年図書館に行くとにして、お昼は父の所でお得意の釜上げうどんを食べさせてもらう予定です。 あーあ、全く世話が焼ける(?)  先程のニュースで、東大と一橋が出願率が高くて、足切りがあるそうで、どうして今年に限って!!...と言う感があります。 国立がなかなか難しいので、私立でしっかり点数を とっていないと大変ですね。 

 

一輪ざしの受け取りの件は、私がお休みに行って来ます。 写真は適当に送りましょう。 きれいな切手を貼ってもらいましょう。 楽譜を送る時、川崎中央郵便局に行って出したのですが、そんなにきれいなものを貼ってくれたとは知りませんでした。 ただ高かったのに驚いたのですが、傑作な事に局員がチェコがどこにあるか知らなかった!ということです。  

 

仕事の方が、相変わらず大変(と言うか、ポリシーが違うと言うか)そうで、Tさんがチェコにいられるのもそんなに長くないかな? なんて考えています。 そうなると、私が行くのも早くなるかしらね。 でも、最終的には、Kの受験が終わってから考える事になります。  まあ、頑張ってやってください! せっかく「助っ人」で行ったのだから、仕事はすっきりとしたいでしょうし。 

 

今日は、Aへのメッセージはありません。 寒さに負けないで、頑張ってください。

 

FROM M

 


TO:M&A

SUB:郵便局もしゃれた事を

 

2 月1日(水)午後

 

貼ってあった切手の枚数はなんと43枚。 5円から50円を取り混ぜて、B4の封筒の右半分いっぱいにラベルを取り囲むようにきれーーーいにならべてありました。 花模様の様でした。 こんど郵便局へ行ってそのチェコの場所を知らない局員と話す機会があったら、大変喜ばれたと伝えてください。 

 

東大と一橋大の足切りはセンター試験の得点の足切り基準点は受験申込みの前に公式に発表されるのですか。 それとも、受け付けてから倍率で決められるのですか。 予想は出るのですか。 

 

見積りの体制が、がたがたがたがたがたがたしており、Nk君は2月中旬までこちらに留まる事を決心したとのこと。 一輪ざしの届くのが遅れてしまう。 可哀想にNk君はYHファミリーには入れてもらえず、毎日慣れないホテルで一人寂しく食事との事。 あすのレストラン "U NOUZU" でのミッシェルの「Farewell Party」(一方的に首にしておいて Farewell Party もないもんだ)にも、この事務所で唯ひとり彼に声をかけていないそうだ。 私がNk君を誘うとまた別のセクトができてしまうからやらない。 いい年をした大人がこんな中学生のいじめと同じようなことをしているのだから情けない。

 

この次ぎはスパゲティ作りに挑戦してみようか。 ソースは缶詰がありそうだから。  本当にパンはおいしいよ。 日本人はみんなおいしくないという。 一つ 3円50銭だよ。  もう、他の人みたいに、50 Kc, 100 Kc などという食事はもったいなくて食べられない。 チェコ人と同じ物価価値感覚になってきた。 これは悪くはない、むしろその感覚の方がその国で生活して一緒に仕事をするのに、必要だと思う。 いつまでも金満日本人をしているべきではない。  YH君はドヴォルジャコヴァさんが忙しいという口実であまりに楯突くのを憎く思って、その口実を取り上げるために、コーヒーサービス業務を禁止してしまい、各自でコーヒーを作って、自分でコップを洗うようにというオフィスルールを作った。 まあ、私は全然困らないけれど、どうも感情でものごとを決める悪いくせがでている。  ドヴォルジャコヴァさんがこれを聞いて私に「本当にできるの?」。 それよりも他の日本人が困っている。 ドヴォルジャコヴァさんによるとチェコでは日本と同じように(?)コーヒーを入れるのは秘書の仕事とのこと。  私がコーヒーを作り出したら驚いて、キッチン(鍵をかける)で少し話したら、皮肉で「日本人はチェコの水を飲むと死んでしまうそうね。 だから高いペットボトルの水を使うのよ。」と。 キッチンには大量の、おそらく100本以上の2リットルペットボトルが保管されていた。 まったく、こんなことをするから、日本人は嫌われるのだ。  また、コーヒーは有料に変わって、1日 5 Kc となった。 一見大変安いように思えるが、チェコの人にしてみたら、これでも馬鹿らしい値段。 チェコ人はだれもこの有料コーヒーを飲まない。 

 

ラス・カサスって分かった? 大航海時代叢書または岩波文庫「インディアスの破壊についての簡潔な報告」参照

 

以前、12月に助っ人で大洗 (*日揮の研究所 原子力関連のみ)から来ていたYm君が、また数日前に再度、急に「雑用全般係」の助っ人でこちらに来ている。 3週間滞在の予定とのこと。 強引なYH君の無理を優柔不断なMMさん (*このプロジェクトの担当部門の部長) が受け入れて、便利に使われてしまっている。 本人は大変人柄がいいから、いやな顔せずに一生懸命雑用を引き受けているが、今回限りという約束だといわれて来ているとの事。 このプロジェクトに入る意志はないのかと聞いたら、(このプロジェクトに入るということは、横浜組織に入る事で)、大洗に家がありもうそこに長い(大洗ができた時に衣浦(*日揮の別の研究所 愛知県)から移ったとのこと)ので、大洗から離れることが出来ないので、もしそのような業務命令が出たら日揮を辞めてしまうかもしれないとのこと。 どこも大変だ。  Hmさん (*タイピストの女性 実家が西宮) も12月に一度帰ってまた、すぐに1月に再出張になったので、この事務所の人の使い方は横浜では大いに批判されているようだ。

 

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